国家試験などの難関資格では、たびたび最年少で資格に合格した人のニュースが話題になります。
中小企業診断士は、「小学生が合格した!」などの衝撃的なニュースはありませんので注目を集めませんが、実際には何歳の方が最年少合格者なのでしょうか?
なかなか大学生で経営を学んでいる人はまだわかりますが、高校生で受験する人はいるのでしょうか?
この記事では、最年少合格に注目しつつも高校生の合格者は過去にいたのかどうか、高校生が受験をするのはどうかを検討してみたいと思います。
中小企業診断士試験の過去最年少合格者年齢は?
中小企業診断士試験は、主に社会人が受験することが多い試験です。
第1次試験、第2次試験それぞれの最年少合格者は何歳で合格しているのでしょうか?
第1次試験の最年少合格
第1次試験は、経営に関する幅広い内容を網羅的に扱っている7つの科目すべてに合格する必要がある試験です。
かなり難易度が高い試験ですが、高校生や大学生は学校の定期テストや大学入学共通テストのように、複数科目を1,2日でこなしているため、それほど抵抗はないかもしれません。
わかる範囲での最年少は、平成29年度の第1次試験で16歳の合格者がいます。
また、令和2年にも16歳での合格者がいるとのことがわかりました。
通常で言えば、高校1年生か2年生です。
学校に通い、学生生活を送りながらかどうかはわかりませんが、多くのものを犠牲にして何とか合格したか、それとも短時間で合格できるような優れた能力の持ち主でしょう。
第2次試験の最年少合格
第2次試験は、第1次試験で確認された経営に関する幅広い知識を、事例にあてはめてどう活用するかという応用力を問われる試験です。
このあたりの勘所は、実際に社会人として企業で働いた経験、経営に携わった経験がないとイメージしにくいところなので、最年少合格者の年齢は上がっています(令和元年までのデータ)。
現状確認できている所では、19歳(大学1年生か2年生の代)の合格者が複数おり、そのうちの一人は経営関係の学部に所属する大学生でした。
また、令和2年度には、16歳で中小企業診断士の2次試験に合格した高校生がいるようです。
最年少合格者16歳。
この方がとんでもない秀才というのは言うまでもなく、どういう経緯で中小企業診断士という資格の存在を知ったかを知りたい。16の頃、ド田舎(地区内にコンビニどころか信号機も無い)住まいの高校生だった自分は、資格といえば弁護士と医師、教師くらいしか知らなかったよ。
— シマウマ@中小企業診断士登録前 夏は実務補習 (@Ousmane_4con) January 5, 2021
高校生で2次試験まで合格してしまうのは、とてもすごいですね。
いろいろとあきらめなければならないこともあると思いますが、それを乗り越えて合格を掴んでいます。
高校生が中小企業診断士試験を受験するメリット
中小企業診断士試験は16歳の高校生が最年少合格者でした。
実際には、他にも高校生の受験者がいると想定されますが、高校生が中小企業診断士試験を受験するメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?
合格したらすごく有名になれる
多くの難関試験とよばれる資格では、ボリュームゾーンよりも明らかに若い合格者が出ると話題になり、ニュースになります。
ここまで確認したように、一次試験の最年少合格者は16歳ですが、二次試験の合格者は19歳なので、高校生で合格したらその最年少記録を更新することになります。
本質的ではありませんが、中小企業診断士試験を合格することで有名になり、特に所属する学校内での表彰や地域の新聞・テレビ局からも取材が来るでしょう。
人生でもあまり経験できない貴重な機会を得られます。
若いうちからビジネスの基礎知識を体得できる
今は、世界中で景気が不安定になっており、特に日本では何も考えずに企業で所属しているだけでは、年々生活が苦しくなっていきます。
できるだけ若いうちから経営に関する知識や感覚を身に付け、不安定な状況の中でも自分で状況を確認し、考えて行動することが重要です。
中小企業診断士試験は、ビジネス・経営に関する幅広い基礎知識を体得できます。
これらの知識は、簡単に身に付けられませんが、中小企業診断士試験などの資格試験を通して勉強すれば体系的に身に付けられます。
合格しなかったとしても就職に有利になる
中小企業診断士試験は難易度の高い試験です。
学業に加え、友人との付き合いや部活動もある高校生には、厳しい勉強期間を長期間継続する必要があり、中には途中で挫折してしまうこともあるでしょう。
仮に、ある程度勉強した所であきらめてしまったとしても、そこまで挑戦したことは無駄になりません。
学習した所までの知識は身についているはずですし、進学や就職に向けても、新しいことにチャレンジする精神をアピールすれば、有利になるでしょう。
高校生が中小企業診断士試験を受験するデメリット
一方で、高校生が中小企業診断士試験を受験することには、いくつかのデメリットもあります。
学業・部活動との両立が難しい
中小企業診断士は、フルタイムで仕事をしながら合格している人も多いため、高校生であっても学業と両立して勉強時間を確保することは可能でしょう。
しかし、ほとんどの高校生は放課後を部活動や友人との遊び、またバイトの時間として使っており、それらに加えて中小企業診断士試験の勉強をするのは現実的ではありません。
中小企業診断士を目指す場合には、高校生のタイミングでしかできないことを犠牲にしなければ、合格を目指すのは困難です。
実際に、頑張っていた高校生のモチベーションが下がっている状況もあるそうです。
高校生で診断士目指してる子応援してたのに、ツイッター見た感じ勢いがなくなって迷走してそうだな、、
— きっひー@勉強中 (@L7s3Pg5cYNgukbV) November 19, 2020
学んだことを実生活で実感しにくい
高校生の場合には、中小企業診断士試験で学んだことを実生活の中で実感しにくい点もデメリットとなります。
確かに、日常生活で買い物をしている際や経済ニュースを見る際などには、勉強した内容が基礎知識となり、理解が深まったり、新たな視点を持てたりすることはあるでしょう。
しかし、学生の本分である学校での学業には、ほとんど役に立たないため、うれしさを実感しにくくモチベーションの維持が難しいかもしれません。
一方で、最近は高校生起業家など若いタイミングでの起業も増えています。
このように、早い段階からビジネスに取り組むのであれば、その前の基礎知識として身に付けておくのは無駄にはなりません。
中小企業診断士としての仕事に活かしにくい
高校生が中小企業診断士の資格を取得しても、中小企業診断士としての活動で活用はしにくいでしょう。
中小企業診断士に相談をするのは、ほとんどが中小企業の経営者です。
仮に、中小企業診断士試験に合格してすごく能力があったとしても、経営の相談をするのは精神的に抵抗を持つ人もいるでしょう。
自身で勉強して知識を身に付けたり、自分の起業に活用したりする分には十分に活用できますので、中小企業診断士試験を受験する目的を明確にするといいでしょう。
受験費用を自分で確保するのが難しい
中小企業診断士試験は、受験に向けた準備や実際の受験に大きな費用が掛かります。
しかし、学校に通いながら中小企業診断士の勉強もしていると、必要な費用を稼ぐためにバイトをするのも困難です。
そこに使うのであれば、勉強のために時間を使った方がいいでしょう。
可能であれば、親から受験費用などに関するサポートをもらえるように調整するのがおすすめです。
中小企業診断士試験に最年少で合格するための方法
高校生が中小企業診断士試験を最年少で合格するためには、コストパフォーマンスのいい教材を使って、できるだけ短時間で合格を目指すことが重要です。
ビジネス経験の話は親や親せきに話を聞いて補完する
第2次試験以降では、ビジネスに関する経験が必要になる場合があります。
高校生の場合には、どうしても社会人に比べビジネス経験では劣ってしまいます。
対策として、自分で経験ができない分は親や親せきに話を聞いて、情報を補完するといいでしょう。
学校の先生は、中小企業診断士が活躍するような市場とは少し離れた場所にいますので、できれば経営者の知り合いに、中小企業診断士を受験する旨を使え、話を聞くのがおすすめです。
低予算でコストパフォーマンスの高い通信講座を活用する
家族に協力してもらえればいいですが、そういう環境ではない場合も多いでしょう。
できるだけ、低予算でコストパフォーマンスに優れた教材を使用することが重要です。
低予算というと、web教材やテキストをイメージしますが、中小企業診断士はweb教材が充実しておらず、テキストも7科目購入すると高額になります。
それよりも、比較的低予算でコストパフォーマンスに優れた通信講座の活用がおすすめです。
テキストに加えて、動画講義や質問できる権利がセットになっているため、テキストだけでは十分理解できない所も、動画と質問でカバーできるでしょう。
低価格で利用者が多く、合格者も多いのは診断士ゼミナールとスタディングです。
隙間時間をうまく活用する
どうしても時間が足りなくなりますので、隙間時間をうまく活用することが重要です。
テキストの確認やスマートフォンアプリでの過去問対応など、できる限り効率よく知識の習得を進める必要があります。
動画教材を使用する場合には、先ほど紹介した通信講座がおすすめです。
診断士ゼミナールであれば、ダウンロード形式なので移動中に通信量はかかりません。
スタディングはストリーミングなので通信は必要になりますが、ファイルごとにダウンロードする手間は必要ありません。
このように、うまく使っていくといいでしょう。
中小企業診断士試験おすすめの通信講座
中小企業診断士のおすすめ通信講座を紹介します。低価格帯でコストパフォーマンスに優れたものがおすすめで、高価格帯の講座は含まれていません。
診断士ゼミナール
・詳しい解説付きの過去問題集7年分
・二次試験合格に必須の添削指導
・新しい暗記ツールの一次7科目穴埋めドリル
・合格お祝い金と3年間受講延長無料
スタディング(旧 通勤講座)
・AIを使った学習サポートが充実!AI学習プランは魅力的
・科目ごとの関係が明白な学習マップ
・AIによる実力スコア判定で成長を実感できる
まとめ
中小企業診断士の最年少合格は、16歳の高校生ということがわかりました。
高校生での合格には、青春の貴重な時間を犠牲にしないといけなかったとおもいますが、素晴らしい取り組みですね。
もし、高校生で中小企業診断士の資格取得を目指す場合には、今回紹介したような情報を参考にして、費用を抑えながら時間をうまく活用できるといいですね。
大人の方は、高校生に負けないように頑張りましょう。
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