中小企業診断士一次試験を独学で乗り切る勉強法(科目 の順番)は?

中小企業診断士の独学勉強法

ビジネスパーソンが新たに取得したい資格第1位・・・それが中小企業診断士です。

「よし!中小企業診断士の資格をとろう。」と動き始める方が多く、大原やTACなどの通学講座やスタディングや診断士ゼミナールなどの通信講座をはじめ、資格取得をサポートする多くのサービスが登場しています。

そんなこと言われても、通学講座って高いんでしょ?通うお金ないよ。そんな時間どこにあるの?かろうじて通信講座くらいならできるかもしれないけど、独学でやるしかないよ…。
だけど、どうやって勉強すればいいの…。

1次試験から7科目もある中小企業診断士の試験。もちろん、簡単に取得できる資格ではないのが事実…でも、ちょっと勉強方法を工夫するだけで、独学でもグッと合格に近づけるんです!!

今回は、「中小企業診断士の資格を独学で取得したい!」そんな方に向けた勉強法(科目の順番)を紹介します!

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大人気資格!中小企業診断士1次試験の試験科目は?

中小企業診断士の1次試験は、7科目合計得点が60%(420/700)以上で、すべての科目で40点以上得点することが、合格条件です。

では、それぞれの科目の特徴を簡単にみていきましょう。

企業経営理論

経営コンサルティングの基本となる科目です。クライアントへ様々な経営戦略をアドバイスする際に、欠かすことのできない知識です。マーケティングや組織形態ごとの特徴などを学びます。

財務会計

企業の状態を把握し、その問題点を抽出する場合に、財務諸表等による経営分析をするための手段を身に着けます。この科目は、他科目に比較して、得意不得意がわかれやすく、苦手な場合には、より多くの勉強時間を費やす必要があります。

運営管理

製造工程や品質管理等を中心とした「生産管理」と、店舗施設や立地、販売・流通等を中心とした「店舗・販売管理」の大きく2つの領域で構成されています。クライアントの現場に合わせた戦略を提示するために重要な知識です。

経済学・経済政策

このテーマは大きくマクロ経済とミクロ経済の2つに分類されます。中小企業診断士がいち早く経済の動きを読み、クライアントに迅速な政策をアドバイスするために必要な知識です。

経営情報システム

経営のあらゆる場面で情報システムを活用するために、企業のIT・情報システムに関する知識を身に着ける科目です。近年、ハッカーによる攻撃やウィルス感染による情報流出などが発生しており、重要度が増しています。

経営法務

経営につながるビジネス関連の法律を中心に、制度や手続きに関する知識についての科目です。会社法・知的財産権等の会社経営に深く関わる法律を中心とした理解が重要です。

中小企業経営・政策

企業経営の実態や各種統計等により、経済・産業における中小企業の役割や位置づけを理解し、その特性に合わせて、国や地方自治体が行う中小企業支援施策を普及させるために重要な知識です。

上記7科目は、以下の表のように分類できます。

理解科目:企業経営理論、財務会計、運営管理、経済学・経済政策
暗記科目:経営情報システム、経営法務、中小企業経営・政策

※経済学・経済政策を暗記科目に分類する場合もあるようです。

その中でも、筆記が必要な2次試験につながる重要科目は、以下の3科目です。

  • 企業経営理論
  • 財務会計
  • 運営管理

科目別の難易度については、こちらの記事で詳しく書いています。

中小企業診断士の試験内容は?科目別の難易度についても徹底比較!

「こんなにたくさんの科目を自分で順序だてて勉強するのは大変そう…」と思うかもしれません。そこで、勉強する順番の前に、独学のメリット・デメリットも簡単に見てみましょう。

独学のメリット・デメリット

中小企業診断士を独学で乗り切るメリットとデメリットを簡単に紹介します。

メリット

独学を行う上でやはり大きなメリットとなるのは、経済面です。

また、「仕事が忙しい」、「まとまった時間がなかなか取れない」という方でも、目標設定から、勉強時間まで自分のペースに合わせられ、学習を進められるという点においても、魅力的な勉強法です。

実際には、テキストのみ購入するよりも、通信講座をうまく活用する方がコストパフォーマンスが高くなりますので、独学≒通信講座活用とする人が多いです。

金銭面については言及がありませんが、時間の都合という観点で0歳児育児をしながら独学で合格されている方もいます。

デメリット

一方で、「なかなかモチベーションを維持できない」と苦労される方もいるでしょう。私もその一人でした。

でも、独学の魅力である「自分のペースで」を味方にして、細かく目標設定をし、達成しやすいゴールを一つずつクリアしていってみると、自分に自信がついてきました。

このように、小さな目標から設定し、学習を進めることができている実感を持つ工夫をしてみてはどうでしょうか。

独学で中小企業診断士に合格するための勉強の順番

中小企業診断士1次試験の7科目と、これからあなたが取り組もうとしている独学のメリット・デメリットについて確認したところで、今回の本題に入りましょう。

実際に、受験者の中でも勉強の順番に迷って、とりあえずで手を付けてしまう方がいますが、効率よく7科目をこなしていくには、勉強の順番がとても重要です。

中小企業診断士1次試験7科目の勉強順

基本的には、以下のように理解科目を優先し、暗記科目を後に実施しましょう。

理解科目(企業経営理論、財務会計、運営管理、経済学・経済政策)

→暗記科目(経営情報システム、経営法務、中小企業経営・政策)

「じゃあ、理解科目の4つはどの順番で勉強したらいいの?」という方に、もっと詳しく、優先して勉強した方がいい科目の順番を理解科目から順番に紹介します。

理解科目の勉強順は?

前述したように、理解科目の中でも特に企業経営理論、財務会計、運営管理の3科目は二次試験にもつながるので、時間をかけて仕上げたい科目になります。

企業経営理論は、中小企業診断士の資格を取得するうえで、もっとも基盤となっているといっていいほど中心的な科目なので、1番最初に勉強することをおすすめします。

次に、中小企業診断士1次試験の中でも、もっともも得意不得意が分かれ、勉強時間を要するとされている、財務会計に取り掛かるといいです。

(手をつけてみて、財務会計が得意と感じる方は、運営管理から勉強してみても効率的です。)

最後に運営管理ですが、これは、二次試験につながる3科目の中でも、比較的優しく、勉強時間も大幅にかかりにくいです。

そのため、勉強は3番目の優先順位がいいですが、二次試験に必須であることは忘れず、筆記にも対応できる力はつけるようにしておきましょう。

理解科目の中で、二次試験に出題されない唯一の科目である経済学・経済政策ですが、この科目の難易度は比較的高く、勉強時間もかかる受験生が多いとされています。

残りの暗記科目よりは先に手を打つようにしていきましょう。

ここまで説明したように、理解科目の勉強順としては、以下がおすすめです。

  1. 企業経営理論
  2. 財務会計
  3. 運営管理
  4. 経済学・経営政策

暗記科目の勉強順は?

この3科目は、簡単にいうと「覚えてしまえば勝ち」です。逆に、試験当日までに忘れてしまっては、その努力も水の泡ですね…。

なので、できるだけ、試験当日に近い段階で覚えていくようにしましょう。

(ぎりぎりを攻めすぎて、網羅できなかった…ということのないようには注意してくださいね。早めに取り組んで、試験範囲を網羅的に完了しておき、試験前に全体を再度復習するのがおすすめです。)

この3科目の順番も決めたいところですが、暗記科目は受験生ごとにすっと頭に入りやすいかどうかが科目によって大きく分かれてきます。

まずは、一度さらっと過去問や参考書を見渡してみて、「ちょっと覚えるのに時間かかりそうだな」と思う科目からつぶしていくようにしましょう。

「どれもあんまり変わらない」という方は、覚えることが多い経営情報システムや経営法務から始めてみるのもいいですね。中小企業経営・政策は他2科目の2/3の時間で網羅できるといわれています。

苦手、時間のかかりそうな科目を先に終わらせてしまえば、あとは得意科目をどんどん頭に入れていくのみです!

もし、おすすめのテキストについて知りたい場合には、こちらの記事でご確認ください。

中小企業診断士試験を独学で合格するためにおすすめのテキストと勉強法

関連資格取得による勉強順への影響は?

ここまでは、一般的な勉強科目の順番について紹介しました。

さらに、もしあなたがこれから紹介する資格をすでに持っているのなら、中小企業診断士の試験勉強に必要な時間を短縮できるはずです。

これまでに得た知識を十分に活かして、苦手科目に時間を充てましょう。

関連資格については、こちらの記事で詳しく紹介していますので、ぜひご確認ください。

中小企業診断士試験の受験に役立つ関連資格(ダブルライセンス)とは?

簿記

簿記の知識は、財務会計を勉強する上でとても有効です。1次試験では、簿記2級レベルの力があれば、有利といえるでしょう。

このような方は、持っている知識を生かすことで、上記の勉強順に限らず、財務会計を後に回して、他科目に勉強時間を費やすことができます。

 

ITパスポート

ITパスポートの内容は、経営情報システムにとても似ています。

この資格があれば、経営情報システムは最後におさらいする気持ちでいてもいいでしょう。

 

ビジネス実務法務検定

ビジネス実務法務検定の内容は経営法務と強いつながりがあります。この資格の2級レベルの知識があれば、経営法務を後回しにし、割く勉強時間を減らすことができます。

 

リテールマーケティング検定

リテールマーケティングの内容は、運営管理を構成する領域の一つである「店舗・販売管理」との関連が深いです。この資格の2級レベルを持っていれば、理解科目→暗記科目にとらわれず、運営管理を後に勉強しても良いですね。

 

経済学検定(ERE)

この資格はミクロ・マクロ経済の範囲を網羅しているため、4.経済学・経済政策の内容に重なる部分があります。A判定の知識があると、中小企業診断士の試験に十分に有効でしょう。

 

経営学検定(マネジメント検定)

経営学検定の内容は、1.企業経営理論と強く関連しています。中級の知識がある方は、1.企業経営理論は基礎だからと一番最初に取り掛かる必要はなく、その他の科目を優先しても良いでしょう。

効果的な勉強法は?

どの試験を受けるにしても、過去の傾向から対策をたてていくことは合格するために効果的な選択肢の一つです。

さまざまま問題集や参考書をみて、自分にあったものを活用することもとても重要ですが、中小企業診断士試験の過去問を存分に活用して、出題形式にも慣れながら楽しく勉強していきましょう!

中小企業診断士試験おすすめの通信講座

中小企業診断士のおすすめ通信講座を紹介します。低価格帯でコストパフォーマンスに優れたものがおすすめで、高価格帯の講座は含まれていません。

診断士ゼミナール

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まとめ

  • 理解科目か暗記科目かを見極める
  • ゴールの日にちを定めて、自分に合ったペースで目標設定
  • 二次試験にもつながる企業経営理論、財務会計、運営管理から勉強を
  • 過去問を最大限に活用しよう

今回紹介した勉強順を実践すれば、あなたは中小企業診断士の資格取得へグッと近づけます。

だからといって、完全に型にはまって勉強する必要はありません。

試験勉強の順番を理解し、取り掛かり方がわかれば、あとはあなた自身に合った勉強スタイルで取り組んでいきましょう。

何事も継続がゴールへの近道です。

合格した日のあなたをイメージして日々の勉強に励んでいきましょう!

 

 

 

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