中小企業診断士の受験を検討している方の中には、以下のような不安や疑問を持っている人が多いのではないでしょうか？
「中小企業診断士ってどのような仕事ができるの？」
「中小企業診断士の資格を取得するとどのような仕事に活かせるのだろう？」
「自分のビジネスライフは、キャリアアップ、スキルアップ、収入アップできるのかな？」
この記事では、中小企業診断士の資格取得を通して学んだ知識や実務補習で得た経験を活かしてどのような仕事ができるかについて解説します。
この記事を読むことで、中小企業診断士の資格を取得した後、どのような仕事ができるのかイメージがつかめるでしょう。
中小企業診断士の資格を活かせる仕事内容とは？
中小企業診断士の資格は、日本の「MBA」と称され、経営コンサルティングのスキルを証明する唯一の国家資格です。
経営コンサルティングの資格といわれると、経営に関することだけが仕事なのかと思う方もいるかもしれません。
実は、中小企業診断士の資格は多岐にわたるため、中小企業診断士資格を活かした仕事内容について解説します。
企業の成長戦略の指針作り
企業が成長していくためには、さまざまな取り組みが必要であり、経営者が一人でこなしていくのは簡単ではありません。
中小企業の場合には、成長戦略を相談できる人材が十分にいないことも多いため、相談ができる企業外部の専門家が必要です。
中小企業診断士は経営に関する幅広い知識を持っているため、専門知識を持った経営者との議論で、企業の成長を実現するために、何をどのような順番で取り組んでいけばいいか、戦略を構築するためのサポートを行います。
成長戦略に沿った実証的なサポート
戦略を実行し目標達成するためには、多角的、俯瞰的な視点を用いて正しい経営診断を行っていく必要があります。
中小企業診断士は、経営に関する専門的知識から企業の実績や経営環境の変化を読み取り、ヒアリングや各種資料の分析を行いながら策定した戦略に沿って企業が成長していくためのサポートを行います。
経営環境や実績の変化を踏まえた経営指導
経営者や財務担当者は、さまざまな課題を抱え、解決策を求めています。また、内部からでは、見つけられない課題も存在します。
中小企業診断士は、経営者や財務担当者がどのような悩みを持ち、どう解決したいのか対話や現状分析の中から見つけ出し適切な経営指導を行います。
資金繰りや経営計画、原価管理などの具体的な経営指導や企業の生産管理や収益の改善、コスト削減など生産性を向上させるための提案などがあります。
企業が行う研修や教育訓練の社外講師
幅広い知識と経験を有した中小企業診断士は、講師を依頼されることが多くあります。
中小企業診断士として学んだ知識や実務補習で得た各自の経験やスキルから「伝える、教える」といった価値の提供をおこないます。
講師として企業に合わせたニーズに多様に応じられるのも、中小企業診断士の幅広い知識と経験を有しているからこそできる仕事の1つです。
中小企業診断士の資格を活かせる就職先候補は？
中小企業診断士は、経済学、財務・会計、経営理論、運営管理（サプライチェーンマネジメント）、法務、情報システムなど、ビジネスに役立つ実践的な知識を学びます。
そのため、多くの職種･業界への転職、就職に有利です。中小企業診断士の資格を活かした仕事をイメージしやすいように解説します。
中小企業支援機関
中小企業支援機関では、中途採用で職員を募集しているところがあります。
応募要件の中に、実務経験（金融機関の勤務経験等）か中小企業診断士の資格を求めているとこが少なくありません。
【一般的な中小企業支援の公的機関】
- 国の関係機関 → 中小企業基盤整備機構
- 県の関係機関 → 都道府県等中小企業支援センター、中小企業団体中央会
- 地域の関係機関 → 商工会議所、商工会
中小企業基盤整備機構の仕事内容
中小企業基盤整備機構は、中小企業を支援するためにつくられた経産省傘下の独立行政法人です。
創業支援から事業再生、人材育成、販路開拓など、ベンチャーや中小企業の成長段階に合わせた経営支援サービスをおこなっています。
都道府県等中小企業支援センター・中小企業団体中央会の仕事内容
都道府県等中小企業支援センターは、経営上の課題、資金調達などに関する各種相談や販路開拓支援、新技術・新製品開発支援、中小企業診断士の派遣などの支援をおこなっています。
中小企業団体中央会は、中小企業者の交流、連携の推進、中小企業者の事業の共同化のための組織の整備、中小企業者が共同して行う事業の助成などをおこないます。
地域の関係機関（商工会議所、商工会）の仕事内容
中小企業の活動支援をおこないます。事業展開のサポートや融資などです。
商工会は、小規模事業のために重点を置いているのに対し商工会議所は、中小企業の支援だけでなく地域振興、検定試験などの支援のほか、国際的な幅広い事業もおこなっているところです。
コンサルタント会社
中小企業診断士の資格は、コンサルタント業界での転職に有利です。
大手や中堅のコンサルタント会社は、中小企業診断士の資格を推奨資格として転職情報を掲載しているからです。
主な仕事は、中小企業へのコンサルティング業務です。
現在、中小企業をとり巻く状況は、後継者問題、コロナによる経営への影響、環境問題を含むエネルギーの見直しなどにより、課題が山積しています。
経営者だけでは、課題解決が難しい問題ばかりです。
経営の専門家である中小企業診断士は、コンサルタント業界でニーズがあり、コンサルタント会社からの需要が増しています。
一般企業
経営に関する幅広い知識を持っている中小企業診断士は、企業内のあらゆる分野で活躍できるチャンスあります。
また、論理的、多角的、俯瞰的に物事を捉えることができるようになるので、プロジェクトマネージャーや新しい制度の企画など、経営に直接的に関わらなくても、重要な仕事をこなせる素養があります。
中小企業診断士は、スキルアップ、キャリアアップにつながる資格です。
中小企業診断士事務所
中小企業診断士事務所の求人は、あまり多くありません。
その理由として、中小企業診断士事務所の多くは個人事務所として運営されており、自分の事務所で新たに人を雇うような規模の事務所はそれほど多くないからです。
金融機関
中小企業の実情に合った金融商品の販売や今後の経営戦略のアドバイスをすることができるからため、中小企業診断士は金融機関で働くことも可能です。
中小企業への融資の判断を行う場合、今後の市場規模の状況や地域経済の見通しなど融資先企業の将来性を見極め的確な判断を下すことが必要です。
中小企業診断士のスキルを発揮できるので、金融機関において他者との差別化を図れます。
中小企業診断士・その他の事業での独立
自らの独立開業において、中小企業診断士の資格を活かすことができます。
多くの場合には中小企業診断士として経営コンサルティング事業を行う場合が多いですが、経営に関する知識を活かして自社で別の事業を行うのもいいでしょう。
全く経営知識がない経営者との差が生まれます。中小企業診断士の資格は、自身の独立に役立ちます。
中小企業診断士試験おすすめの通信講座
中小企業診断士のおすすめ通信講座を紹介します。低価格帯でコストパフォーマンスに優れたものがおすすめで、高価格帯の講座は含まれていません。
診断士ゼミナール
・詳しい解説付きの過去問題集7年分
・二次試験合格に必須の添削指導
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スタディング(旧 通勤講座)
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まとめ
本記事は、中小企業診断士の資格を取得した後、どのような仕事ができるのかイメージをつかんでいただけるよう解説しました。
中小企業診断士の資格は、幅広い知識を有している国家資格です。さまざまな業界で重宝され仕事に活かせます。自身のスキルアップ、キャリアアップにつながる価値ある資格といえます。
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