中小企業診断士試験における過去問の活用方法は?何年分解くべき?

中小企業診断士の独学勉強法

国家資格の中でも取得が困難と言われている「中小企業診断士」。

一般論とし  て、資格取得に向けた学習で過去問の活用が大変有用であることは、みなさんもご存知だと思います。

過去問の活用方法は受験する資格試験によって異なります。

これから中小企業診断士試験の学習を始める方にとっては、過去問を「どのように・どれくらい」活用すればいいのか分かりませんよね。

この記事では、これから中小企業診断士資格の取得を目指す方に向けて、1次試験と2次試験それぞれにおける効果的な過去問の使い方や、過去問の選び方について解説していきます。

中小企業診断士の過去問はネット上でダウンロードできますが、それだけで合格を目指すことは難しい資格です。

この記事を読むことで過去問の活用方法を知り、今後の学習プランの構築に役立つことでしょう。

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中小企業診断士試験における過去問の効果的な活用方法

中小企業診断士試験においては過去問をうまく活用することが合格への近道になります。1次試験と2次試験それぞれについて、過去問の効果的な使い方について解説をします。

1次試験における過去問の活用方法

まずは1次試験の学習を始める方に向けて、過去問の効果的な使い方を解説します。

中小企業診断士の1次試験は、マークシート方式による択一試験にて行われ、出題は全7科目におよびます。

試験範囲は公開されていませんが、過去の傾向から7科目それぞれの試験範囲はとても広範囲に及びますので、過去問を使い効率的に学習することが大切です。

参考書と過去問を組み合わせた学習サイクルを構築する

過去問を用いて学習するときには、参考書を併用することをおすすめします。

過去問には問題の解説がついていますが、それだけで合格を狙える実力をつけることは難しいからです。

学習科目が広範囲に及ぶ中小企業診断士試験では、参考書と過去問を組み合わせた学習サイクルを構築することが重要です。

以下では、参考書と過去問を用いた具体的な学習方法についてご案内します。

初学者であれば、参考書を読み学習内容を知る

初めて中小企業診断士試験の学習をする方は、過去問より先に参考書で試験範囲について把握するようにしましょう。

資格試験によっては、過去問から勉強を始めた方が効率的に学べることもありますが、中小企業診断士試験の学習においてはおすすめしません。

中小企業診断士は幅広い専門知識が問われますので、参考書を読み論点ごとの概要を知ってから過去問に取り組むことが重要です。

学習した論点について過去問を解く

参考書でひとつの分野について学習を終えたら、直後に同じ分野の過去問を解きましょう。

すぐに過去問に取り掛かることで参考書の理解度が分かりますし、知識の定着にも繋がります。

また、早めに試験の出題形式に慣れることで次の分野の学習効率向上にも活きていきます。

答え合わせをし、再度参考書で学習する

過去問の答え合わせで間違えた論点や頻出分野がはっきりしたら、もう一度参考書に戻り論点を整理しましょう。

過去問で学習ポイントを押さえた上で参考書を読み込むことにより、重要な論点を効率的に学ぶことができます。

過去問を活用した勉強方法のポイント

中小企業診断士試験において過去問を解くことは必須ですが、効果的に活用するにはいくつかのポイントがあります。

頻出分野に比重を置く

過去問では全ての問題をくまなく学習するのではなく、頻出分野を中心に学ぶように意識しましょう。

中小企業診断士試験の学習範囲はとても広いですが、100点を目指す必要はありません。

1次試験の合格基準は、総得点が満点の60%以上あり、かつ満点の40%未満の科目が一つも無いことです。

逆にいえば、出題頻度が低い問題や難易度が極端に高い問題は捨てて、頻出分野を確実に得点できるようになることが合格への近道となります。

解説の理解に注力する

過去問を解いた後には、参考書を使いながら解説をしっかりと理解することに努めてください。

答え合わせをするとつい点数に気を取られてしまいますが、過去問の学習において点数はそれほど気にする必要はありません。

それよりも、間違えた問題や頻出分野について正しく理解することの方がはるかに重要です。

2次試験における過去問の活用方法

筆記試験である1次試験に合格した方が受けられる2次試験は、論述試験と口述試験にて行われます。

口述試験はほぼ全員が合格可能な試験のため、この記事では論述試験に絞り解説しています。

2次試験は明確な解答が公表されていませんが、正答するための方向性は定められているため、出題意図を読み取り適切な文章をかける能力が必須です。

学習が難しい分野になりますが、合格するためには過去問をうまく活用することは欠かせません。

最初に過去問を解く

2次試験は、1次試験の知識を前提に出題されます。

先に1次試験の学習で知識を付けられているはずなので、最初から過去問を解いていきましょう。

自己採点と時間配分の振り返りを行う

2次試験は限られた時間で事例文を読み、出題意図を分析した上で答えの文章を作成しなければなりません。

自己採点の際には、問ごとの時間配分が適切だったかをよく振り返るようにしましょう。

自分なりの解答プロセスを確立する

2次試験は明確な解答はありませんが、正答の方向性はしっかりと決まっています。

限られた時間で正答を導くためには、あらかじめ自分なりの解答プロセスを確立することが重要になります。

最初は慣れないかもしれませんが、過去問の解答や参考書を使いながら解答に至る手順を確立していきましょう。

繰り返し問題を解くことで解答を書く力が付いていきます。

もし、過去問だけで合格できないかということを知りたい方がいましたら、こちらの記事で詳しく紹介しています!

中小企業診断士試験は過去問だけで合格できるのかについて解説

中小企業診断士の過去問は何年分解けばいい?

中小企業診断士における過去問の活用方法について解説してきましたが、どのような過去問をどれだけ解けばいいのか気になりますよね。

次に、1次試験と2次試験それぞれについて、過去問の必要な勉強量と過去問の選び方について解説をします。

1次試験の過去問は何年分解けばいい?おすすめの過去問の選び方

まずは1次試験の勉強を始める方に向けて、過去問で必要になる勉強量の目安と、過去問の選び方の基準をご説明します。

1次試験の過去問は何年分解けばいいのか

過去問は最低でも3年分、できれば5年分解くことをおすすめします。

なぜなら、1次試験は年度ごとに難易度や出題傾向が異なるものの、5年分解けば大体の傾向がつかめてくるからです。

5年分解く時間がない方でも、出題形式や傾向をつかむためにも最低3年分は解きたいところです。

また、出題内容の理解を深めるためにも、同じ年度の問題は時間を置いて3回以上解くことをおすすめします。

1次試験の過去問の選び方

中小企業診断士の過去問では、以下のように異なる構成の問題集があります。

  1. 論点別問題集
  2. 年度別問題集

可能な限り、2種類の過去問を活用することをおすすめします。

論点別問題集は、1つの論点について集中的に学ぶのに向いていますので、学習の初期〜中期にかけて活用したい問題集です。

年度別問題集は、実際の試験の流れを身につけるために、試験直前期に積極的に活用しましょう。

論点別、年度別それぞれの過去問を使い分けることで、効果的に学習することができます。

2次試験の過去問は何年分解けばいい?おすすめの過去問の選び方

次に、2次試験の勉強を始める方に向けて、過去問で必要になる勉強量の目安と、過去問の選び方の基準をご説明します。

2次試験の過去問は何年分解けばいいのか

2次試験の過去問も1次試験同様、最低でも3年分、できれば5年分解くことをおすすめします。

1年度につき4事例出題されるため、5年分の過去問を3回解き合計60回事例に解答すれば、実際の試験で文章を書ける力が養われるでしょう。

ただし2次試験は、出題意図に沿った解答を書けるように自分なりのプロセスを確立することが大切です。

過去問の量をこなすことが目標にならないように注意しましょう。

2次試験の過去問の選び方

2次試験の過去問は、1次試験の内容についてしっかりと触れている過去問を選びましょう。

なぜなら、2次試験は1次試験の知識を応用した問題で構成されているからです。

1次試験の知識を2次試験の解答に活かすためにも、1次試験の論点について改めて理解することが重要になります。

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まとめ

本記事では以下4点について解説をしてきました。

  1. 1次試験における過去問の活用方法
  2. 2次試験における過去問の活用方法
  3. 1次試験の過去問の必要学習量と過去問の選び方
  4. 2次試験の過去問の必要学習量と過去問の選び方

中小企業診断士試験は出題範囲が非常に広く、効率的に学習するためにも過去問の活用は必須です。

上記でご紹介したように効果的に活用することで、みなさんが合格に近づけたら嬉しく思います。

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