合格率がわずか4%前後と難関資格である「中小企業診断士」。
せっかく難易度が高い資格を取得するのであれば、就職活動や転職活動に活かしたいですよね。
これから中小企業診断士資格取得を目指そうとしている方にとって、資格が就職に役立つのかどうかは気になる点でしょう。
事実として、中小企業診断士資格を取得したからといって、資格そのものが就職に有利に働くことはあまりないと思ってください。
しかし、中小企業診断士資格の活かし方次第では、就職を有利に進める材料にはなり得ます。
この記事では、中小企業診断士資格そのもので就職することが難しい理由と、就職に繋げるための資格の活かし方を解説します。
中小企業診断士はこれから就職や転職を狙っている方にもおすすめできる資格です。
就職に向けた資格の活かし方を理解した上で、ぜひ資格取得に向けて歩き出しましょう。
就職活動に中小企業診断士資格そのものが効果的とはいえない理由
結論として、中小企業診断士資格を取得したからといって、それ自体で就職が有利になるケースは多くありません。
ここでは中小企業診断士資格が就職に有利に働かない理由と、有利に働く一部のケースを解説します。
また、難関資格である中小企業診断士に合格しながらも就職できない人にありがちな特徴もご紹介します。
中小企業診断士資格が必須な求人は多くない
中小企業診断士は経営コンサルタントに関する唯一の国家資格ですが、税理士や弁護士と違い独占業務がありません。
独占業務とは、その資格を持っている人だけができる特定業務のことを指します。
つまり、中小企業診断士資格を持っている人だけができる業務はないということです。
独占業務がある資格は資格を取得していること自体に価値があるため、常に一定の求人需要があります。
残念ながら、中小企業診断士資格自体が必要とされる求人は少ないです。
中小企業診断士の就職活動では、資格そのものよりスキルや経験が重要になります。
30代以降の就職活動はスキルや経験が重要視される傾向がある
一般的に、30代以降の就職活動ではスキルが重要視されると聞いたことがあるでしょう。
もちろん、中小企業診断士資格を持っていることは、あなたが経営コンサルティングに関する知識を有していることの証明になります。
しかし、知識を持っていることと、特定の業務のスキルがあることは同義ではありませんよね。
スキルが重要視される就職活動では、あなたが今までどのような業務経験をしてきて、どのような能力を持っているかをアピールする必要があります。
とはいえ、年代やスキルが同等の人同士を比べる際に、中小企業診断士資格を保有していると差別化の材料になるでしょう。
20代の若いときやポテンシャルを重視する就職時には資格が活きる
就職活動において、30代以降はスキルが求められる一方、20代は業務経験も浅いことからポテンシャルを見られることが多いです。
まだまだ社会人として働く期間も長いため、会社も時間をかけて育成するメリットがありますよね。
中小企業診断士資格は経営に関係するという性質上、管理職など一定以上のポジションについた方が取得する傾向があります。
20代という若さで難関資格である中小企業診断士に合格できる人材は希少です。
今後のポテンシャルに加えて、難関資格に合格できる能力は採用する側にとっても魅力的に映るに違いありません。
中小企業診断士資格を取得したのに就職できない人の特徴
せっかく中小企業診断士資格に合格したのに、思いのほか就職に結びつかない人は少なくありません。
そのような方にはいくつかの共通する特徴があります。
ここでは特徴を2点ご紹介します。
中小企業診断士資格を活かした業務経験が少ない
中小企業診断士資格を活かした業務経験が少ないと、資格を就職活動に活用させることは難しいでしょう。
中小企業診断士は財務や法務、人事、生産管理など企業活動に関する幅広い知識が求められる資格です。
このような高度な知識を持っている社会人は決して多くはいません。
採用する側は、いままであなたがその知識をどのように使い、どのように仕事に活かしてきたかに興味があります。
中小企業診断士資格を活かした業務経験をアピールしないと、採用する側も中小企業診断士資格を持っていることを評価しにくいでしょう。
資格以外のスキルが不足している
会社は部署の内外や取引先と連携しながら業務を進めていく必要があります。
コミュニケーション能力や業務遂行力など、一般的な社会人スキルが不足していると就職難易度は上がるでしょう。
いくら中小企業診断士としての知識を持っていても、仕事をうまくこなせる能力が前提となることは言うまでもありませんよね。
就職するためには、採用担当者に「あなたと一緒に仕事をしたい」と思ってもらわなければなりません。
中小企業診断士資格を就職活動に活かす方法を解説
ここまでで、中小企業診断士資格を取得しただけでは就職活動に活かすことは難しいことをご説明しました。
しかし、資格の活かし方次第で就職に役立たせることは可能です。
次に、就職活動に当たって中小企業診断士資格を活かす方法を3点ご案内します。
コンサル企業のように、資格で得た知識を活かせる業界に転職する
中小企業診断士は経営コンサルティングに関する資格ですから、コンサルティング企業への就職を考えるのも選択肢の一つです。
コンサルティング業界は経験とスキルがとても重要な業界です。
あなたが中小企業診断士資格で得た知識を活かしてきた経験を持っていれば、採用担当者に魅力的に映るはずです。
既に持っているスキルと組み合わせる
営業や経理などの得意分野と、中小企業診断士資格を組み合わせることで就職を優位に進められます。
例えば、営業力を強みとしていれば、マーケティングや営業を強化したい企業から需要があるでしょう。
また、人事労務に関して強みを持っているのであれば、人材活用のコンサルタントとしての需要が見込めます。
あなたが得意な業種や業界に絞った上で、中小企業診断士としてのコンサルティング力といった強みを活かせば他の選考者と差別化を図れるでしょう。
中小企業診断士としての活動を通じて得た人脈から就職先を探す
中小企業診断士としてコンサルティング実績を積み上げていくと、さまざまな会社と繋がりができます。
また、中小企業診断士は横のつながりが強く、中小企業診断士同士で仕事を紹介しあったり、情報交換したりする機会があります。
このようなタイミングで人材の募集情報が入ることや、直接スカウトされるようなことも少なくありません。
中小企業診断士試験おすすめの通信講座
中小企業診断士のおすすめ通信講座を紹介します。低価格帯でコストパフォーマンスに優れたものがおすすめで、高価格帯の講座は含まれていません。
診断士ゼミナール
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まとめ
この記事では、中小企業診断士資格では就職できないと悩んでいる方に向けて、主に下記について解説しました。
- 中小企業診断士資格を持っているだけでは就職は有利にはならない
- 中小企業診断士資格が必須な求人は少ない
- 30代以降は資格よりもスキルや経験が重視される
- 資格の活かし方次第では就職を有利にすることは可能
- 中小企業診断士の能力を活かしコンサルティング会社への転職
- 得意分野と中小企業診断士のコンサルティング力を組み合わせて差別化を図る
- 中小企業診断士としての活動を通じて得た人脈を活かす
中小企業診断士は難関資格ですが、取得することですぐに就職できるようになるものではありません。
しかし、中小企業診断士の知識と得意分野のスキルを組み合わせたり、人脈を広げていく中で就職に繋げることは可能です。
これから中小企業診断士資格を取得しようとしている方も、既に資格を取得している方も、ぜひこの記事の内容を意識して就職に役立てていただければ幸いです。
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