怒られるのが嫌いな人の特徴|職場でズルズル引きずらない克服法

中小企業診断士とスキルアップ

あなたは「怒られるのが嫌い」「怒られて胸が苦しい、モヤモヤする」「怒られて怖い」「怒られて仕事(学校)に行きたくない」そんな気持ちに襲われて何も手につかないという経験がありませんか。

誰しも一度や二度は経験しているのではないでしょうか。

しかし、怒られた時にケロッとしている人や、それどころかポジティブに捉えて成長できている人を見かけることもあります。いわゆる、怒られ上手な人です。

怒られた時にすごく落ち込む人と怒られ上手な人は、どのような違いがあるのでしょうか。

この記事では、怒られるのが嫌いな人の特徴、心理状況、その具体的な克服法を解説していきます。

怒られるのが嫌いな人の特徴

怒られるのが嫌いな人には以下のような特徴があります。

これらの特徴がある人は総じて、「怒られる=攻撃」ととらえています。

自己肯定感が低い

自己肯定感とは、「ありのままの自分」を認め尊重する力です。

この評価が低い人は「どうせ私なんて」とネガティブに考えてしまいます。

また、自分で自分のことを認めていないため、他人に認めてもらうことで自分の価値を確かめます。

自己肯定感が低い人は承認欲求が強く、「他人軸」で生きていくことになり、怒られると「自分には価値がない」「こんな自分のことは今後誰も信用してくれない」「人格を否定された」とひどく落ち込みます。

また、完璧主義なことも多く、「もっと頑張らないと」と完璧を自分に求めすぎて、今の自分を否定し続けてしまいます。

また、過去の経験等から「〇〇しないと嫌われる」「〇〇しないといけない」という思い込みが多いのも特徴の一つです。

真面目

真面目な人は、責任感が強く誠実です。怒られると怒られたことを考えすぎてしまい

ストレスをため込んでしまいます。

考えるのは悪いことではないのですが、必要以上に悩むことで自分の心をすり減らしてしまいます。

他人の目をすごく意識する

他人の目を気にして行動している人は、怒られている自分を他人に見られることで「恥ずかしい」「まわりは自分のことをどう見ているか」という気持ちになり恐怖が芽生えます。

怒られることに慣れていない

小さい時からいい子で怒られる機会が少なかった人は、怒られると頭が真っ白になって何も考えられず、強い恐怖を感じてしまいます。

または、いい子で生きてきた為にプライドが高く、怒られることで自信が砕かれて立ち直るのに時間を要する場合もあります。

感受性が強い(HSP気質)

HSPとは感受性が強く、刺激に敏感で繊細な気質を持つ人です。

HSPの人は大きな音や光に敏感、人の気持ちに深く共感し受け止めてしまいます。

怒られる際の声が大きく驚き、怒りの気持ちを感じ取りすぎて深く傷つくため、激しく落ち込み、萎縮してしまいます。

さらに人格まで否定されたと思い自己嫌悪に入り、気持ちの切り替えに時間がかかります。

怒られるとはどういうことか

ここで原点に返り、「怒られる」とはどういうことか解説します。

怒られることは脳が痛いと言っている

怒られるということは、自分自身が気づいていないことや気付いていて隠していることを他人に怒られることで知り、心が傷ついてしまう状態です。体はこの状態を「痛み」として受け止め、この痛みがストレスとなり心に恐怖心や羞恥心、否認、ごまかし等の心の防衛反応が起きます。

怒られるのが嫌いな人の心理

怒られるのが嫌いな人はどのような心理状態なのでしょうか。

人格を否定されたと思っている

怒られるのが嫌いな人は怒られている時にその理由や改善策について考えられず、人格を否定されたということが一番強い印象として受け取ってしまいます。

そのため「怖い」「恥ずかしい」などの自分の気持ちに支配され、気づくと怒っている相手は見えなくなり、自分の感情に支配されてしまいます。

相手がどんなミスに対して怒っているのか、なぜ怒られるのかについて考える余裕もなく、怒られている内容を整理するところまで思考がたどり着きません。

そのため、人格を否定されたということだけが怒られた後に残り、立ち直り方がわからなくなります。

怖い

シンプルに怒られたことをただの攻撃と捉えてしまう場合には、怖いと感じ怯えています。

「怖い」という気持ちは怒られ上手な人も少しは感じると思いますが、怒られるのが嫌いな人は「怖い」が全面に出てしまい頭が真っ白になってしまいます。

怒られることは怖いことではありますが怒られるのが嫌いな人は過度に恐怖を感じてしましまいます。

プライドが傷ついている

プライドが高い場合には、人から怒られても素直に受け止められず、反省しないため成長できない人がいます。

怒られるのが嫌いな人の中には、今まで怒られないように優秀な成績や失敗しないようにしてきている人がいます。

そんな人が怒られると「こんなはずじゃない」「怒る方がおかしい」等の気持ちになり自分で自分が許せない、怒られて反射的にイライラするという人もいます。

結果、改善すべき点に向き合うことができません。

ミスをした自分を責める

怒られるのが嫌いな人はミスした内容を整理し反省するまで至らず、ひたすらに「怒られている自分はダメ人間だ」「こんな人間誰も認めてくれない」など自分を責め続けます。

こういう人はどんな内容で怒られても、「自分がダメな人間だからだ」という着地点にたどり着き、自己満足してしまいます。

しかし、実際は本当に反省し改善すべきついて問題は解決できてないことが多いです。

恥ずかしい

怒られている自分が他人に見られてどう思われているか考えただけで「恥ずかしい」気持ちに支配されてしまいます。

他人の目が気になる人は特に恥ずかしいと考えてしまい、怒っている人の話の内容が入ってきません。

怒られているときは「みんなの前で怒られて最悪だ」「みんなどう思って自分のことをみているだろう」「早くこの状況から解放されたい、隠れたい」こんな気持ちで、頭がいっぱいです。

言い訳を考えている

怒られるのが嫌いな人は心の防衛機制が強く出ます。

心の防衛機制とは、ストレスを受けた時に心が傷つかないように反応する心のメカニズムです。

色んな反応がありますが言い訳というのは「合理化」になります。

合理化とは、欲求が満たされない時に「怒られたのは、○○のせいだ」「怒られたのは今日の運勢が悪かったからだ」など、何か理由をつけて正当化し、自分を納得させようとすることです。

怒られている最中はミスした内容よりも、自分や相手への言い訳を考えるので精一杯です。

このように怒られるのが嫌いと感じている人は、怒られた時にこれらの心理に当てはまるのではないでしょうか。

そして、怒られたミスよりもこの心理に心が占領され、思考が次に進まずに引きずってしまい、また同じ失敗を繰り返すことになります。

怒られた時はこの負のループから抜け出し、引きずらずに前に進めるかがポイントになります。

怒られたことを引きずらないための克服法

怒られたことを引きずらないためには、前に進むことがポイントと伝えました。

次は具体的にどうすればいいか解説します。

人格を否定されたわけではない

怒られるのはミスした内容に対してであり、自身の生き方や考え方を否定されたわけではありません。

人格を否定されたという気持ちになると、人格が否定されたことに気持ちが集中してしまい、怒られている内容について考えられなくなります。

怒られていても「ミスはミス、自分は自分」であると捉えることで、考え方が柔軟になります。

怒られ上手な人は、怒られることは攻撃されるだけではなく、怒られた内容を改善すれば成長できると前向きに捉えています。

怒られているときは相手が何に対して怒っているかを観察し、ミスした内容を整理することが立ち直る為の第1歩になります。

怒られた内容を受け入れる

怒られた時は相手を観察し、何に対して怒っているか分析して怒られている内容をそのまま受け入れます。

自分がミスした内容を知ることは辛いことですが、自分を変えるには必要不可欠なことです。

少しずつでいいので、怒っている人の言葉の中から成長に繋がる内容を聞き取り、受け入れることで気持ちが前に進みます。

怒られた内容を整理し改善策を考える

ミスした内容を受け入れることができたら、内容を整理して、同じミスを起こさないように改善策を考えます。

怒られ上手な人は、感情よりも怒られた内容に対して「自分がどう変われるか」「どう改善し、どう成長出来るか」ということを考えます。

おすすめの方法は、時間を置いて冷静になった際に怒られた内容を紙に書き出すことです。

紙に書き出すことで頭は整理され、ストレスも軽減されます。

そして、このメモをもとに、改善策を考え、マニュアルを作ることで同じミスを繰り返えさず、より正確な仕事ができるようになります。

ときには聞き流す

感情的な怒りを受けることで極度の恐怖を感じ、落ち込みすぎる場合は心の崩壊を招いてしまうことがあります。

心が崩壊しそうな場合は聞き流すことで心が守られます。

怒られている内容は受け入れ 感情的な部分は聞き流し、恐怖が強い場合は、はじめから聞き流すのも有効だと思います。

怒られた内容の整理や改善は、時間を置いて落ち着いた際に行っても遅くありません。

自己肯定感を上げる

怒られるのが苦手な人は、自己肯定感の低い人が多いです。

自己肯定感が高い人は、自分の長所も短所もありのまま受け入れることができているので、ミスをしてもそのことを受け止めて、立ち直ることができます。

自己肯定感を上げる方法は、自分の強みを探して、強みを生かした趣味や仕事をすることや小さな目標(毎日30分早く起きる、毎日10分エクササイズをする等)を立て、目標が達成出来たら自分を褒めること、また、自分の短所を整理してポジティブに変換する(仕事が遅い→よく考え丁寧な仕事ができる等)のも有効です。

ほかにも、姿勢をよくしてみることや、普段「すみません」と言っている所を、ポジティブな言葉である、「ありがとう」に変えてみることなどがあります。

これらを繰り返すことで少しずつ自己肯定感を育てることができます。

自己肯定感を育てるイメージで、できることから少しずつ行動にうつすと、自己肯定感をあげられるでしょう。

ズルズル引きずる人への怒り方

時間が許すのであれば、ゆっくりとした言葉でミスした内容を伝える、見守りながら本人が気づくことを待つ等が怒られる衝撃を減らす方法になります。

しかし、その瞬間に怒らなければ、本人や周りに危険が及ぶ場合はすぐに注意しましょう。

また、怒りで冷静ではないときに怒ると感情的になってしまい、恐怖や不快感を与えるだけで伝えたい内容が伝わりにくくなります。

イライラしている時は1度深呼吸をして、何を伝えなければいけないか整理してから注意すると、内容が伝わりやすく、怒る人も怒られる人にもいい効果が生まれやすいです。

職場やプライベートで引きずりやすい人に、ミスした内容を伝えることは気が引けます。

怒る人も感情にとらわれず、指摘したい内容を伝えることがポイントです。

何をしても怒られる場合の対処法

何をしても怒られるのは、怒る側に問題がある可能性があります。

いわゆる、パワハラ(パワーハラスメント)です。

パワーハラスメントとは、立場や職務権限における優位性を利用した嫌がらせのことです。

嫌がらせで怒られていることを真摯に受け止めすぎると自己否定で心が潰されるので、回避する方法を考えます。

解決が難しい場合は転職も視野に

パワハラはパワハラ防止法により、パワハラの防止や再発の対策措置をとることが、会社の義務になっています。

相談の際には、可能であれば録音や、パワハラを受けた際の日時や内容の記録を持ち込むとより現状が伝わります。

また、会社がブラック企業でパワハラが常態化している場合があるので、社外の人に相談することで会社がおかしいと気づくきっかけになるでしょう。

それでも、改善が期待できない場合や、日々のパワハラに耐えられない場合は、すぐに転職することをおすすめします。

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まとめ

怒られた時は成長するチャンスだと受け止め、怒られた内容を整理し、改善策を考えることで、立ち直り前に進むことができます。

すぐに怒られることをチャンスだと受け止めることは、難しいと思いますが、克服法を少しずつ実行することで、怒られ上手に近づくことができます。

また、パワハラを受けた時は、相談窓口の利用や社外の人への相談、転職をすることで心と体を守ってください。

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