中小企業診断士と基本情報技術者。両方の資格を取得するメリットとは?

中小企業診断士の関連資格

中小企業診断士の一次試験を勉強する中で、受験科目の「経営情報システム」を苦手とする人は多くいます。

関連する資格としては、ITパスポートや基本情報技術者、応用情報技術者という資格があり、せっかくならこれらの資格と合わせて勉強したらどうかと考えている人もいるでしょう。

また、ITパスポートや応用情報技術者、基本情報技術者の資格を持っていて、中小企業診断士の資格に活かせるのか知りたいという方もいるかもしれません。

この記事では、下記に該当する人に参考になる情報をまとめました。

  • 中小企業診断士の勉強をしているが「経営情報システム」の勉強に苦手意識を持っている人
  • 基本情報技術者の資格を持っていて、中小企業診断士の資格に関心がある人
  • 中小企業診断士と基本情報技術者の資格に関心がある人

ぜひ本記事を活用して、今後の学習に役立てていただけますと幸いです。

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中小企業診断士について

中小企業診断士は経営コンサルタント唯一の国家資格です。

中小企業の経営課題を診断・分析し、専門知識を活用して中小企業の成長戦略策定やその実行のためのアドバイスを行います。

中小企業診断士の資格を持っていると、経営全般の知識が身につくので、普段の仕事の質が上がることで給与アップにつながることや、独立して年収1000万円を目指すことも可能です。

中小企業診断士の試験について

中小企業診断士の一次試験は、マークシート方式による択一式試験で、科目の種類は2日間で7科目です。

一次試験に合格後、二次試験(筆記式と口述式)の受験となります。

一次試験について、1日目は「経済学・経済政」、「財務・会計」、「企業経営理論」、「運営管理(オペレーション・マネジメント)」の4科目、2日目は「経営法務」、「経営情報システム」、「中小企業経営・中小企業政策」の3科目が実施されます。

中小企業診断士の難易度

中小企業診断士の1次試験(7科目)の難易度は合格率約20~40%、2次試験(4科目)は合格率約20%弱となっており、かなり難しいといえるでしょう。

1次2次をストレート合格する人は5%程度にとどまっています。

中小企業診断士の試験「経営情報システム」について

経営情報システムの試験範囲は「情報通信技術に関する基礎知識」と「経営情報管理」の2つの分野に分かれています。

情報処理の基礎技術、情報処理の形態と関連技術、データベースとファイル、通信ネットワークシステム性能などのIT技術に関するテーマが出題範囲です。

基本情報技術者について

基本情報技術者は、IT業界への登竜門として人気の国家試験です。

「高度IT人材となるために必要な基本的知識・技能をもち、実践的な活用能力を身に付けた者」を受験対象としているので、プログラマーをはじめ、システムエンジニア、WebデザイナーなどIT業界に関わる数多くの人が最初に目指すべきとする資格になっています。

しかし近年は難易度が上がっており、ITパスポートよりも応用情報技術者に近い難易度です。

基本情報技術者の試験について

基本情報技術者の試験は、コンピュータの基本的な仕組みやプログラミングに焦点が当たった問題が出題されます。

基本情報技術者の出題範囲はテクノロジ系、マネジメント系、ストラテジ系の分野から出題され、コンピュータサイエンス、プログラミング、経営戦略、法務など広範囲で、それぞれの基礎的知識が問われます。

試験時間は午前150分、午後150分で分かれており、出題形式はどちらも多肢選択式(四肢択一)です。午前の試験は出題数80問、回答数80問、午後の試験は出題数11問、回答数5問です。

基本情報技術者の難易度

基本情報技術者試験の合格率は毎年20〜30パーセントと決して高いわけではありませんが、あくまでも「基本」の部分を問われる試験なので、IT業界未経験の人でもしっかり対策をとれば合格できます。

基本情報技術者とITパスポートの違い

情報技術の資格としてITパスポートがあります。ITパスポートと基本情報技術者はどちらも今からIT技術を学び始める人たちにとっても登竜門的な位置付けの資格です。

両者とも独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が「情報処理の促進に関する法律」に基づいて行う国家試験であり、2つの資格の相違点は、対象、試験範囲や難易度です。

基本情報技術者は、情報技術者を対象としています。

ITパスポートはすべての社会人を対象にしており、学生や若手の社会人など初めてITについて学ぶ初心者も含まれます。

プログラマーやシステムエンジニアを志望するなら、基本情報技術者試験を持っていると就職に有利です。

基本情報技術者試験の難易度はIPAのスキルレベル2、合格率は20~30%となっています。

基本情報技術者はITパスポート試験より試験範囲が広く、午後の試験にはアルゴリズムやプログラミングなどの問題が出題されるため、難易度が高くなっています。

一方、ITパスポートの難易度はIPAのスキルレベル1に指定されており、合格率は50%程度です。

これから知識を身につけたいと思っている初心者の方や、学生の方はITパスポートを先に受験して、基本情報技術者の試験を受けるという流れが推奨されています。

基本情報技術者と応用情報技術者との違い

基本情報技術者はIT技術初心者を対象としているのに対し、応用情報技術者は何年もIT業界を経験したベテランを対象としているため、基本情報技術者の上位資格です。

基本情報技術者と応用情報技術者の大きな違いは、応用情報技術者の資格所有者は、中小企業診断士の経営情報システムの科目は免除される点です。

基本情報技術者の資格を持っているだけでは、経営情報システムの科目の受験は免除されません。

中小企業診断士が情報処理技術者の資格を持つことで、本質的なITの技術と知識を踏まえてIT戦略検討や導入支援に対してより的確な助言が可能となります。

経営情報システムの勉強に活用できる資格

基本情報技術者とITパスポートは、中小企業診断士の受験科目「経営情報システム」の試験範囲と重なっている部分があり、これらを学ぶことでITの基本の仕組みの部分などをカバーすることができます。

基本情報技術者とITパスポートのどちらで学びを深めたらいいのか、と迷っている人にはITパスポートをおすすめします。

ITパスポートは難易度が低く、対象がIT初心者の学生や若いビジネスマン向けであることもあり、理解しやすいテキストが多く存在しています。

「経営情報システム」が苦手な受験生はITパスポートのテキストを活用して学びを深めていきましょう。

中小企業診断士試験おすすめの通信講座

中小企業診断士のおすすめ通信講座を紹介します。低価格帯でコストパフォーマンスに優れたものがおすすめで、高価格帯の講座は含まれていません。

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まとめ

中小企業診断士の「経営情報システム」はIT技術に関する知識を問われます。

基本情報技術者とはITと経営全般に関する知識を習得する資格であり、中小企業診断士の試験科目の「経営情報システム」と試験範囲が重複している部分があるため、直接得点に繋がります。

中小企業診断士が情報処理技術者の資格を持つことで、IT戦略検討や導入支援に対してより理解を深めて的確な助言ができるようになります。

基本情報処理技術者の上位資格である応用情報処理技術者の資格を持っていれば、中小企業診断士の受験科目である「経営情報システム」の試験を免除することが可能です。

基本情報技術者とITパスポートはどちらもIPAの情報処理技術者試験の国家資格であり、勉強範囲が重複しています。

特に、ITパスポートの方がIT初心者向けなのでわかりやすいテキストが多いので、「経営情報システム」を苦手に感じている人は、ITパスポートを勉強するのがおすすめです。

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