中小企業診断士と応用情報技術者の関連を解説!両方取るメリットは?

中小企業診断士の関連資格

応用情報技術者の資格取得者の中には、知識や経験を活かせる資格として中小企業診断士の資格に興味を持っている人は多いのではないでしょうか。

あるいは、逆に中小企業診断士の資格を持っていて、応用情報技術者に興味を持っている人も多いと思います。

また、中小企業診断士の資格を勉強中の人で、経営情報システムの科目免除条件から応用情報技術者の資格に興味を持った人もいると思います。

基本的に中小企業診断士と応用情報技術者は相性が良く、両方の資格を取得することには多くのメリットがありますが、注意が必要な点もいくつかあります。

そこでこの記事では、中小企業診断士と応用情報技術者の関連について、ケース別にメリットと注意点について解説します。

この記事は、以下のような人にとって有益な情報をまとめました。

  • 応用情報技術者の資格を持っていて、中小企業診断士の資格に興味がある人
  • 中小企業診断士の資格を持っていて、応用情報技術者の資格に興味がある人
  • 中小企業診断士の資格取得に向けて勉強中で、経営情報システムの受験免除のため、あるいはITの苦手意識を克服するために応用情報技術者の資格を勉強したい人
  • 中小企業診断士と応用情報技術者の資格に興味がある人

中小企業診断士と応用情報技術者の資格について気になっている方は、ぜひこの記事を参考にしてくださいね。

また、中小企業診断士と他の資格との関連、ダブルライセンスについてはこちらの記事をご確認ください。

中小企業診断士試験の受験に役立つ関連資格(ダブルライセンス)とは?

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中小企業診断士と応用情報技術者の関連について

それではまず、中小企業診断士と応用情報技術者の関連について説明します

中小企業診断士の一次試験の科目の一つに、経営情報システムがあります。

経営情報システムはITに関する科目ですが、応用情報技術者の資格を持っていれば、経営情報システムの科目の受験を免除されます。

そのため応用情報技術者の資格を持っている人は中小企業診断士の受験をする時に経営情報システムの科目を受験しなくても良いので、大きなアドバンテージとなります。

応用情報技術者について

次に、応用情報技術者の資格について説明します。

応用情報技術者は、情報処理推進機構が実施している国家資格です。

対象者像は、「高度IT人材になるために必要な応用的知識、技能を持ち、高度IT人材としての方向性を確立した者」とされています。

4月と10月の年二回開催され、マークシートと記述の試験で構成されています。合格率は約20%です。

試験内容は、マークシートの内容は以下の3つです。

  • テクノロジ系(50問)
  • マネジメント系(10問)
  • ストラテジ系(20問)

記述式の内容は以下の通りです。

  • 経営戦略に関すること
  • 情報戦略に関すること
  • 戦略立案・コンサルティングの技法に関すること
  • システムアーキテクチャに関すること
  • ITサービスマネジメントに関すること
  • プロジェクトマネジメントに関すること
  • ネットワークに関すること
  • データベースに関すること
  • 組込みシステム開発に関すること
  • 情報システム開発に関すること
  • プログラミングに関すること
  • 情報セキュリティに関すること
  • システム監査に関すること

応用情報技術者はITに関する専門的な知識を身につけることができる資格であり、ITの未経験者にとっては難関資格といえるでしょう。

中小企業診断士と応用情報技術者の試験について

それでは、中小企業診断士と応用情報技術者の試験の関連について解説します。

まず、基本的には中小企業診断士と応用情報技術者の資格を両方取得することによってメリットがあります。

中小企業診断士の資格では経営、法務、政策などを幅広く学びます。

一方で、応用情報技術者の資格ではITに関して深く学びます。

両方の資格を取れば、経営全般の知識がありながらITも得意な人材になれるので、転職や昇進にプラスとなることは間違いないでしょう。

またここ数年で、経営にはITが必要不可欠になっており、どちらか片方の仕事をする場合に、もう片方の知識を持っていることで、よりレベルの高い仕事が可能です。

次に、中小企業診断士と応用情報技術者の試験の関連についてケース別に解説します。

ここで解説するケースは、以下の3パターンです。

  1. 応用情報技術者の資格を持っている人が中小企業診断士の資格を取得する
  2. 中小企業診断士の資格を持っている人が応用情報技術者の資格を取得する
  3. 中小企業診断士を勉強中の人が、応用情報技術者の資格を取得する
  4. 中小企業診断士と応用情報技術者は持っていない人が両方の資格を取得する

それぞれのケースについて解説します。

1.応用情報技術者の資格保有者が中小企業診断士の資格を取得する

応用情報技術者の資格を持っている人が中小企業診断士の資格を取得するメリットは、二つあります。

一つ目は、中小企業診断士の経営情報システムの科目の受験を免除できるということです。

科目数を減らすことで負担が減るでしょう。空いた時間で他の科目の勉強をすることも出来ます。

ただし一つ注意点があります。

経営情報システムの受験免除を使うかどうかは受験者の自由です。

しかし、場合によっては免除を使わず経営情報システムを受験した方が有利な場合があるのです。

中小企業診断士の一次試験では7科目の受験科目があり、40点以下の科目が1科目でもあれば、足切りによって不合格となります。

足切りされない場合には、7科目の平均が60点を超えていれば合格です。

そのため、経営情報システムが得意で得点源に出来る自信がある場合は、あえて免除を使わずに受験するのが得策といえるでしょう。

二つ目は、中小企業診断士の一次試験における企業経営理論、財務・会計の二つの科目において、応用情報技術者の知識が生かせるということです。

例をあげるとすれば、応用情報技術者で勉強する以下の内容は、中小企業診断士試験の企業経営理論、財務・会計においても試験範囲に含まれています。

  • ファイブフォース分析(企業経営理論)
  • SWOT分析(企業経営理論)
  • ROI(財務・会計)
  • 財務諸表(財務・会計)

応用情報技術者として身につけた知識が中小企業診断士の試験でも出題範囲となっているので、知識の無い人に比べてかなり有利だといえるでしょう。

2.中小企業診断士の資格を持っている人が応用情報技術者の資格を取得する

中小企業診断士の資格を持っている人が応用情報技術者の資格を取得する場合のメリットは、中小企業診断士の試験科目である経営情報システムの内容と応用情報技術者の試験内容に関連があるということです。

経営情報システムの勉強によってある程度ITの知識が身についているので、ITに関する知識がない人と比べて、有利だといえるでしょう。

また、前述したように中小企業診断士の企業経営理論と財務・会計の二つの科目は応用情報技術者の試験内容との関連があるので、知識を生かすことができ、有利だといえます。

中小企業診断士の資格を持っている人は、応用情報技術者以外にも様々な資格を取得することによってさらに強みを増すこともできます。

例えば中小企業診断士と組み合わせて強みを発揮できる資格として以下のような資格があります。

  • 日商簿記検定
  • ビジネス実務法務検定
  • 販売士(リテール・マーケティング検定)
  • 社会保険労務士
  • 公認会計士・税理士

3.中小企業診断士を勉強中の人が、応用情報技術者の資格を取得する

中小企業診断士を勉強中の人で、ITが苦手なため、経営情報システムの科目を免除するために応用情報技術者の取得を検討している人もいると思います。

じつは、経営情報システムの科目免除のために応用情報技術者の資格を取得することには、デメリットが二つあります。

一つ目は、時間がかかってしまうということです。

応用情報技術者の試験内容と経営情報システムの試験内容には確かに関連がありますが、応用情報技術者の方がITに関しては範囲が広いです。

そのため、確かに応用情報技術者の試験に合格した後ならば経営情報システムに対する苦手意識は減るでしょうが、結果として中小企業診断士の資格を取得するのに多くの時間がかかってしまいます。

中小企業診断士の資格をはやく取得したい人にとっては遠回りになってしまいます。

ただし時間がかかってもいいからじっくりITについて勉強したい人にとってはメリットがあるといえるでしょう。

二つ目は、もしITが苦手であって経営情報システムが苦手なのであれば、応用情報技術者よりもITパスポートの勉強をする方が効果的だからです。

ITパスポートはITに関する基礎知識を身につけることができる国家資格で、初心者にとっては応用情報技術者よりもハードルが低いです。

ITへの苦手意識を克服したいのであれば、まずはITパスポートの取得を検討してみてはどうでしょうか。

中小企業診断士の合格にITパスポート資格は必要?勉強する意味は?

4.中小企業診断士と応用情報技術者は持っていない人が両方の資格を取得する

中小企業診断士と応用情報技術者のどちらの資格も取得していないけれど、この二つの資格に興味がある人もいると思います。

これから両方の資格を取得する場合には、どちらの資格から取得するのがいいのでしょうか。

それは、何を目的とするかによって変わってきます。

もしあなたが、ITの専門家というよりはコンサルタントになりたいのであれば、まずは中小企業診断士の資格を取得するのがいいでしょう。

あなたがITの専門家になりたいのであれば応用情報技術者の資格を取得するのがいいでしょう。

もし応用情報技術者の難易度が高すぎるようであれば、他の情報技術者の資格を取得してから応用情報技術者の資格を取得するという方法もあります。

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まとめ

応用情報技術者の資格を持っている人は、中小企業診断士の経営情報システムの受験を免除できます。

応用情報技術者はITに関する専門的な内容を扱う資格であり、IT初心者にとっては難関資格です。

応用情報技術者の資格を持っている人が中小企業診断士の資格を取得すること、またその逆にはメリットがあります。

ITに苦手意識がある人は応用情報技術者よりもITパスポートの取得を検討してみてはどうでしょうか。

中小企業診断士と応用情報技術者の資格のどちらも持っていない人は、目的に近い資格から取得するのがおすすめです。

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