中小企業診断士に経済学検定は役に立つ?両者の関係性と勉強法を解説

中小企業診断士の関連資格

中小企業診断士学習をしている中で、他の資格・検定も同時に取得できないか考える人もいるでしょう。

特に、経済学・経済政策の科目は主に一次試験のみの科目のため、どうせ勉強したなら、と考えるのではないでしょうか?そこでおすすめなのが経済学検定。

中小企業診断士の試験範囲だけでなく、関連知識を身につけることができます。

経済学検定は中小企業診断士の試験科目である経済学・経済政策と出題範囲が重なる検定試験です。

そこで今回は、経済学検定についてご紹介します。

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中小企業診断士に役立つ経済学検定とは

経済学検定は特定非営利活動法人日本経済学教育協会が主催する、経済学の数理的・理論的な基礎知識の習得レベル、実体経済での初歩的な応用能力レベルを全国規模で判定する試験です。

ビジネス社会において必要とされる経済学の基礎知識とその応用力を養成する検定試験

として、大学生、ビジネスパーソンや企業担当者からも注目を集めています。

経済学の正統的な理解を問う設問がバランスよく出題されるため、しっかり学習すると経済学の真の実力が身につきます。

経済学検定の試験概要

経済学検定ではネット試験であるCBT試験が採用されています。CBT試験とはComputer Based Testingの略で、コンピュター画面に表示される問題に解答を選択します。

実施会場が多いため好きな会場を自分で選択でき、受験日3日前の17時までであれば会場と日時の変更が可能です。

1番のメリットは結果がすぐに分かるので自己採点は不要で、合否発表までのあのドキドキした待ち時間がありません。

待ち時間がないため、不合格だった場合はすぐに次の試験の勉強を始められます。

合格だった場合は他の試験の勉強を始められます。

また、合格のお祝いを考えている人はお祝いの準備も早くできます。

問題数 l  50問

l  カテゴリー毎の出題数

1.       ミクロ経済学(25問)

2.       マクロ経済学(25問)

受験資格 年齢や学歴の制限なく、誰でも受験可能
試験時間 90分
出題形式 四答択一式50問(1問10点 500点満点)
試験内容 l  ミクロ経済学

選考と効用、最大化・最小化、需要の変化、異時点間代替、余暇指数その他、短期企業行動、長期企業行動、利潤最大化、部分均衡、均衡の安定性、余剰分析・その他、一般均衡、構成、公共財、外部性、独占、寡占・その他、不確実性、情報の非対称性、同時手番ゲーム、展開型ゲーム

l  マクロ経済学

経済統計、消費、投資、労働市場、金融、金融政策手段、財政、IS-LM、AD-AS、国際経済、経済成長、景気循環、インフレーション、経済学説

受験料 4,400円(個人申し込み)
支払方法 l  クレジットカード

l  コンビニエンスストア:3日以内

l  ペイジー(銀行決済):3日以内

l  受験チケット

経済学検定の受験方法

個人ではインターネット「https://www.ere.or.jp/apply-grou」から申し込みます。

団体では日本経済学教育協会事務局に問い合わせてください。

受験日予約は3ヶ月先まで設定できます。

経済学検定の合格率

結果は合否ではなくスコアで表示され、7段階の判定です。(S、A+、A、B+、B、C、D)

試験結果は即時判定で、得点、ランク、結果レポートの表示があります。

結果レポートの表示例

結果レポートは点数とともに7段階のランクが表示されます。

総合評価 スコア分岐点 各評価のレベル
S 410点以上程度 経済学の専門的活用を目指す方に必要とされる高度な知識を習得しています。
A+ 360~400点程度 大学院(経済学研究科等)で専門的な研究を初めるのに十分な知識を習得しています。
A 310~350点程度 大学の専門課程程度の知識を習得しています。
B+ 260~300点程度 経済学の基本・基礎知識十分に習得しています。
B 210~250点程度 経済学の入門知識は習得しましたので、基礎知識の学習に進んでください。
C 120~200点程度 経済学の不得意分野に重点を置いた学習を行ってください。
D 0~110点程度 経済学の基本に立ち返り学習を行ってください。

出典:ERE経済学検定

偏差値による7段階のランク判定

偏差値は結果レポートには表示されません。

ランク 偏差値 範囲
S 73以上 上位1%以上
A+ 66以上~73未満 1.1~5.0%
A 60以上~66未満 5.1~15.0%
B+ 55以上~60未満 15.1~30%
B 47以上~55未満 30.1~60.0%
C 37以上~47未満 60.1~90.0%
D 37未満 90.1~100%

ERE経済学検定 https://www.ere.or.jp/requirementsより引用

中小企業診断士と経済学検定の関係

中小企業診断士と経済学検定には共通する試験項目があります。

詳しく説明していきます。

中小企業診断士と経済学検定の共通する範囲

中小企業診断士試験に関連するのは「ミクロ経済学」と「マクロ経済学」だけが対象となる「EREミクロ・マクロ」です。

中小企業診断士の1次試験「経済学・経済政策」科目に適合しています。

中小企業診断士取得前に経済学検定を取得するメリット

メリットとしては2つ挙げられます。

①資格ホルダーになれる

中小企業診断士は非常に難易度の高肩書を手にすることができ、今後のキャリアに有利に働く可能性があるためです。

②周辺知識が身につく

学習範囲が広がってしまいますが、中小企業診断士では出題されない分野も学ぶことで、結果的に中小企業診断士で出題される内容に対する理解が深まります。

中小企業診断士取得後に実務において周辺知識が活きてきます。

中小企業診断士取得前に経済学検定を取得するデメリット

メリットばかりではなくデメリットもありますので、確認しておきましょう。

①遠回りになる可能性がある

経済学検定等の関連資格の勉強をすることは、遠回りをして中小企業診断士の合格を目指す方法です。

上手に勉強しないと、中小企業診断士試験としての学習スケジュールが崩れる可能性があります。

②経済的負担

経済学検定等の関連資格の受験料、教材代、予備校に通う場合は予備校の講座代金が必要で、経済的に負担がかかります。

中小企業診断士を取得するために必要なランクは

中小企業診断士取得のためには少なくともB+、理想はA以上が必要です。

B+ランクの難易度はふつう、Aランクはやや難しくなっています。

必要な勉強時間と勉強方法

経済学検定取得のために必要な勉強時間は、B+考えている場合は150時間が目安です。

勉強方法は2つあります。1つは公式テキストの読み込みと過去問を繰り返し解きましょう。

もう1つは通信講座で、NPO法人日本経済学教育協会主催の経済学検定試験通信講座があります。

中小企業診断士試験おすすめの通信講座

中小企業診断士のおすすめ通信講座を紹介します。低価格帯でコストパフォーマンスに優れたものがおすすめで、高価格帯の講座は含まれていません。

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まとめ

ここまで中小企業診断士と経済学検定の関係性について紹介してきました。

  • 経済学検定とは、経済学の数理的・理論的な基礎知識の習得レベル、実体経済での初歩的な応用能力レベルを全国規模で判定する検定。
  • 経済学検定の受験申し込みはインターネットから行う。
  • 結果は7段階のスコアで表示される。(S、A+、A、B+、B、C、D)
    中小企業診断士取得のためには少なくともB+、理想はA以上が必要。
  • 中小企業診断士試験に関連するのは「ミクロ経済学」と「マクロ経済学」だけが対象となる「EREミクロ・マクロ」。
  • 中小企業診断士取得前に経済学検定等関連資格を取得している場合は、肩書を手にすることができ、今後のキャリアに有利に働く可能性あり。
  • 経済学検定取得のために必要な勉強時間は150時間。
  • 経済学検定の勉強方法は公式テキストの読み込み・過去問を繰り返し解く、通信講座がある。

この記事では経済学検定についてまとめてきました。経済学検定の学習をすすめることで効率良く中小企業診断士取得を目指しましょう。

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